商品企画やパッケージを考える時、コンセプトは決まっていますか?
何となくぼんやりとパッケージづくりを進めてしまっていませんか?
実は、最初にコンセプトを決めることで商品企画もパッケージデザインもとってもスムーズに進みやすくなるんです!
今回はコンセプトの重要性について書いてみたいと思います。
コンテンツ
そもそもコンセプトって何?
・概念。観念。
goo国語辞書
・創造された作品や商品の全体につらぬかれた、骨格となる発想や観点。
「コンセプトのある広告」
「このカフェはハワイをコンセプトにしていて・・」
「日本の伝統をコンセプトにした商品を・・・」
なんて言ったりしますね。
全体をまとめる一貫した考え方、方向性
といった意味合いで考えてもらえばとりあえず大丈夫です!
コンセプトを決めないとどうなるか
コンセプトは、商品を正しい方向へ導いて行くための、いわば指針書みたいなもの。
例えば健康志向のお菓子の商品企画と仮定して、こんな感じで何とな〜く商品企画やパッケージの話が進むことがあります。
「20〜30代くらいの若い女性に受けるようなものがいいなあ」
「インスタ映えするのがいいな」
「ナチュラルな感じがいいよね」
「子育てママにウケるようなものが・・・」
よく耳にしますね〜〜
すると、こんな疑問点も出てきます。
・20〜30代くらいの若い女性って色々いるよね??
どんな趣味の?どんなライフスタイルの女性?
・インスタ映えって、どんな写真の?どんなテイストの??
・ナチュラルな感じって、例えば?
・どんな子育てママが対象なの?専業主婦?ワーママ?
子育てママってそんな画一的ではないよね?
そもそもインスタ映えという言葉ももう古いような気もするけど・・・
「インスタ映え」「ナチュラル」「子育てママ」と一言で言っても、人によって頭に思い浮かべるものは千差万別。
このままコンセプトを決めずに進めてしまうと、パッケージやWEB、チラシのイメージが全部ちぐはぐ・・
私たち、どんな方向に向かってるんだっけ・・??と判断基準がなくなってしまいます。
コンセプトを決めると動き出す
例えばですが、上記のコンセプトを
「田舎のお母さんの手作りおやつ」
とします。(例えばですよ!)
コンセプトを決めてしまえば、
「スタイリッシュよりもあったかい感じだよね」
「パッケージは素朴な感じの素材にしようか」
「お母さんの手書きっぽい文字も入れたいな」
と、アイデアがどんどん出てきやすくなります!
実体験でも、コンセプトをしっかり決めた途端にそれまで受け身だったクライアントさんが「じゃあ、こういうのはどうでしょう?」、「こんなギフト商品に展開しても面白いですよね」とアイデアをどんどん出してくれるようになることがあります。
そんな時は、やっぱりコンセプトは大事だな〜と実感します。
コンセプトづくりのポイント
企業や素材の価値を活用する
・「創業◯◯年の、地元で愛される老舗」
・「その地域で伝統的に守られてきた特有の野菜」
・「豊かな自然の恵みがくれた美味しさ」
など、その土地や企業にしかない魅力を活かしてみましょう!
伝わりやすい言葉で
・特定の世代にしかわからないような言葉を使っていないか?
・わかりにくいカタカナ言葉を使っていないか??
誰が聞いてもパッとイメージできる、わかりやすい言葉を使いましょう。
モノよりもコト
「田舎のお母さんの手作りおやつ」と聞いたら、素朴な優しさが染み渡って何だか心がホッとするような感じがします。
・「その商品を手にすることでどんな体験が得られるのか?」
・「その言葉を聞いた時、どんな風に気持ちが動くか?」
「得られる体験」を想像させるようなコンセプトは、心を動かします!
コンセプトはより具体的なほど良い
コンセプトも決めたし、よしっ!どんどん商品企画を進めるぞ〜〜!!
・・・ちょっと待ってください!
コンセプトを決めたら、さらに次の段階として細かい設定をしてみると良いです。
例えば上記のように「田舎のお母さんの手作りおやつ」とコンセプトを決めたら、さらに細かい設定として
・どのくらいの年齢の人のお母さんなの?
・田舎って地元って意味?それとも自然いっぱいのすごい田舎??
・田舎のお母さんがどんなシチュエーションで作るお菓子なの?
など、架空の物語でも良いので考えてみましょう!
企画に関わる人数が多いほど、ここはしっかり決めておいたほうがベターです。
例えばデザイナーに「◯◯のコンセプトでデザインをお願いします!」と依頼して、上がってきたデザインが、「あれ・・?ちょっとイメージが違うんですけど・・」となったとします。
でもデザイナーとしては「◯◯のコンセプトのイメージで作ったのに!」と主張するかもしれません。
言葉一つ取っても、それぞれが頭に思い描くイメージはバラバラなので、しつこいほどにイメージの共有を図っていきましょう。
雑誌の切り抜きやネットの画像を集めたものなどを使って、コンセプトを目に見える形にしていくのもおすすめです!
コンセプトを決めるのは初期の段階なので、細かいところまで設定をするのは大変かもしれません。
でも、ここでしっかり時間をかけるのが大切だと私は考えています。
コンセプトを作り込むことで、
- 「これはどっちの方が良いかな?」と選択するような状況でも、コンセプトにより沿った方を選べば良いので判断がしやすい
- デザイナーの手戻りも少なく、やりとりがスムーズにいきやすい
・・・など、結果として時間とコストの短縮になります!
ちょっとめんどくさいな、と思っても、はじめにちょっと手間をかけてみましょう。きっと商品作りも楽しくなりますよ♪