「巻き取り鍵」のパッケージが特徴の「ノザキのコンビーフ」が約70年ぶりにパッケージをリニューアルさせました。
パッケージの変更点から学びたいポイントはなんでしょうか?
コンテンツ
ノザキのコンビーフが70年ぶりにパッケージリニューアルした背景
くるくると鍵を回しながら開ける「巻き取り鍵」が特徴の台形の缶。
なんと70年ものあいだ同じパッケージで販売し、多くの人にとって「おなじみ」のパッケージとなりました。しかし缶の製造設備が老朽化してそれまで通りの製造が困難となったため、70年ぶりにパッケージリニューアルへと踏み込むこととなりました。
こちらがリニューアル後のパッケージ
どうですか?
「デザインあんまり変わんないじゃん」と思った方も多いのでは?
そこが今回学ぶ最大のポイントです!
リニューアルにあたって、製造元である川商フーズが重要視したのが、「イメージを最大限に踏襲すること」。
長年愛されて多くの人にイメージとしてすりこまれてきた
・台形の缶
・牛のマーク
をそのままデザインに残し、できる限りそれまでのパッケージに近づけるよう工夫したようです。
パッケージをなるべく変えないことのメリット
- パッケージの印象をなるべく変えないことで、いつもその商品を買っているお客さんを混乱させません。
- 長年築きあげてきたブランドのイメージを守ることができます。
機能面でもリニューアルがされている
①内容量が減った!
今回のリニューアルで、内容量が100グラムから80グラムに減っています。
これは実質値上げとかそういう話ではなくて、
時代のニーズに合わせて変化させているんですね。
時代の変化とともに家族構成や食事シーンが変化し、それまでの100グラム入りでは「食べきれない!」「多すぎる!」という声が上がるように。
確かにコンビーフって、そんなに大量にいらないですもんね…。
そこで、ニーズに合わせて量を減らしたとのことです。
ちなみに価格も税別410円から同395円になったそうです!
②賞味期限がのびた!
新しいパッケージになることで密閉性が上がり、賞味期限は3年6カ月と半年延びました。
ここで大事なポイント!
パッケージの機能性は、メーカーの開発の努力により年々向上しています。
しっかりと機能性も考えてパッケージの材料を選ぶことで、賞味期限を大幅にのばすこともできるんです。
賞味期限がのびたらどうなるか?
→取り扱ってくれるお店を増やせます!
自分で適した性能の材料をえらぶのは難しいと思うので、専門のサイトで用途別に探したり、近くに相談できる専門業者さんがいればぜひ相談してみてください。
でも「不便さ」がなくなるのはさみしい
リニューアルでふたが開けやすくなったり賞味期限がのびたりしても、
「あのクルクル巻きとる体験」がもうできなくなるのは寂しいですね。
たとえほかのコンビーフに比べて缶が開けにくくても、あえて「クルクル巻き取る不便さ」に趣を感じて選んでいたお客さんも多いはず…。
「巻き取り鍵」という独自性がなくなってしまい、ほかの商品との違いが少なくなってしまったリニューアル後、売り上げがどう変化していくのか気になるところですね。
いかがでしたか?
メーカーが守りたかったものへの信念が伝わってくるリニューアル事例でした。
これから商品開発をするときも、
一次的なブームではなく、「◯◯といえばこのパッケージ!」と言ってもらえるような、長く愛される商品を目指していきましょう!
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