グラフィックデザイナーが初めてパッケージデザインをする時に気をつけること

グラフィックデザイナーが初めてパッケージデザインをするときに気をつけること

チラシや名刺などを主に手掛けているグラフィックデザイナーが、パッケージデザインの依頼を受けることも多いかと思います。

グラフィックデザインとは違った、パッケージデザイン特有の気をつけたいポイントとは何でしょうか?
はじめてパッケージを手掛けるデザイナーにとって、参考になれば幸いです。

①「表示」のルールに注意!

グラフィックデザインと違い、パッケージには必ず守らなければいけない表示義務やルールが多くあります。

「デザイン的には入れないほうがスタイリッシュで良いんだけどなぁ…」
と感じても、必要な表示は必ず入れないといけません。

パッケージデザインは、デザインの一部として表示とどう向き合っていくかがポイントとなります!

「入れなければいけない」表示

パッケージにはリサイクルマークや一括表示など、表示義務のあるものがたくさんある。
【表示しなければいけないもののおもな例】
・リサイクルマーク
・原材料や栄養成分、製造元などの一括表示
・バーコード(JANコードを取得している場合)

さらに、これらの表示には文字のポイント数や表示サイズにも決まりがあります。

パッケージの表示サイズにも決まりがあるので注意する。

(例えば食品表示の文字サイズは原則8ポイント以上、リサイクルマークは上下6mm以上、バーコードは縮小率80%まで、など…)

ルールを守らないと商品を流通させることができない…なんて事も起こる可能性があるので、気をつけましょう!

「入れてはいけない」表示

「商品をよく見せたい!」と思うあまりに、大げさなキャッチコピーを入れてしまったり、誤解を与えるデザインをしてしまったり…

こういったまぎらわしい表示は法律で罰則対象になってしまうし、
何より「消費者が安心して買い物をできない」という事態を招きます。

【これはアウト!な表示の例】
・果汁5%以下の無果汁のジュースなのに、パッケージデザインにシズル感のあるイラストを使ってしまった!

・根拠となるデータがないのに、「これを食べたらヤセる!」と感じさせてしまうキャッチコピーを入れてしまった!

商品の説明責任を果たし、時には命を守る役割も担うパッケージ。
しっかり注意しながら、表示義務を果たしていきましょう

※これらの表示について最終的な責任を負うのは販売者であるクライアントです。
しかし、表示義務について詳しくないクライアントも多いのが現状。
デザイナー側もある程度の知識を持って臨んだ方がベターです。
クライアントと相談、協力しながら進めていきましょう。

②そのデザイン、本当に印刷できますか?

一般的なチラシなどのオフセット印刷では問題なかったデザインも、パッケージの種類によっては表現に制約が出てくることも

例えば段ボール

例えば、段ボールの多くは「フレキソ印刷」。

普段よく使う「はんこ」のようなイメージなので、
写真や繊細なグラデーションの印刷には不向きです。

そのため私は段ボールのデザインをするときは、
フラットで線が細すぎない、なるべくシンプルなデザインになるようにしています。

③モックアップ(試作品)は必ず作ろう

モックアップとは、実物大の模型や試作品を指す言葉。

画面上でデザインをしたら必ずプリントアウトして、
簡単でもいいので実際のパッケージの大きさに組み立ててみましょう。

「思っていたよりも文字が小さいかな?」

「これでは店頭に並んだ時に目立たないかもしれないな」

「実際に袋に商品を入れてみたら、デザインが見えにくかった!」

…など、画面上だけでは見えてこなかった改善点がたくさん出てくると思います。

特に「袋」のパッケージには注意

特に気をつけたいのは、袋に商品を入れる形態のパッケージ。

袋のパッケージデザインをする場合、袋に中身を入れると膨らみが出て端の方は回り込んでしまうのでデザインできる範囲は意外と狭くなる。

袋に商品を入れるとふくらみが出て、袋の端の方は回り込むことになります。

そのため、実際にデザインが見える有効面積は意外と小さいことが多いんです。

繰り返し試作品を作ってデザインをブラッシュアップしていきましょう。

④実際の売り場を想定しよう

商品単体でデザインを考えるのではなく、その商品が実際に並ぶ売り場を想定してみましょう。

実際の店頭を想定してパッケージデザインをする

・実際商品を棚に並べたら全然目立たない

・実際に棚に並べたら、デザインの一部は棚で隠れてしまった

なんて事があるかもしれません。

⑤包装作業できるか確認しよう

パッケージデザインを作って、最終的にそのパッケージを使って包装作業をするのは誰でしょうか。

そう、現場で働く人たちです。

「ここを折って、ここにシールをまっすぐ貼って…」

と手の込んだパッケージを作ったとしても、

最終的に作業をする人から

「忙しいのにそんな時間のかかる包装作業、できないよ!」

と言われてしまうかもしれません。

また、自動包装機を使っている場合にはその機械で使えるパッケージの条件も決まっている場合があります。

デザインを進める過程で、クライアントに相談しながら
そのパッケージが本当に実現可能なのか?
は確認しておいたほうが安心です。

クライアント側のデザイン関連の窓口になってくれる方は現場の作業について把握していない場合もあるので、できれば現場の直接の声も確認しておいたほうがいいかもしれません。


いかがでしたか?

責任も重く自由度も限られてしまうことの多いパッケージデザインはなかなか大変なこともありますが、お店に自分がデザインした商品が並んでいるのを見た時は、喜びもひとしおです。

これからも当ブログでは、パッケージデザインビギナーのデザイナーに向けた情報もたくさん発信していく予定です。

私もまだまだ分からないこと、勉強したいことがたくさん。

みなさんも一緒にパッケージデザイン、頑張りましょう!!



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