「どうやったら売場で商品を見てもらえるんだろう?」
心理学の原理で自然と目がいってしまう「顔」をモチーフにしたパッケージ事例を紹介します。
コンテンツ
人間の脳は自然と「顔」を認識する
人間の脳は、「顔」に自然とひきつけられる習性があります。
広告などに人物が多いのも、このためですね。
「ベビーフェイス効果」で親しみと安心感を
ベビーフェイス効果とは、赤ちゃんのような丸顔・小さな鼻・大きな目・短いアゴといった特徴を持つ人物・物を見ると、可愛らしさや純粋無垢なイメージを抱くという性質のことです。
親しみやすさや安心感を与えることができます。
くまモンのようなキャラクターもまさにこのベビーフェイス効果があると言われています。
顔をモチーフにしたパッケージ事例
小山商工会議所「かんぴょううどん」
一目見たらなぜか心に残って離れない、かわいいパッケージ。
まさにベビーフェイス効果を感じるデザインです。
それでも高級感を感じさせるのは、毛筆で書かれたシンプルさやパッケージの和紙の質感が上品なイメージを与えるのでしょう。
ちなみにこのキャラクター、今では「かぴょ丸」という市公認のゆるキャラとして地域にも貢献しているようです!
札幌円山動物園「白クマラーメン」
言わずと知れた有名商品、白クマラーメン。
白クマの顔が大きくデザインされ、お土産屋さんに行ったら遠くからでもパッとこのパッケージに目がいくことでしょう。
モノトーンでシンプルなのも、目を引きやすい理由かと思います。
(なぜシンプルな方が目立つのか?はこちらの記事も参考にしてみてください。)
上野動物園のパンダバージョンもあるみたい!
確かに、パターン展開がしやすいですね。
アンド ザ フリット DRIED FRIET(ドライフリット)
おしゃれな東京みやげとして人気の商品。
パッケージデザインには外国人家族の顔イラストが描かれています。
リアルなイラスト表現は珍しいですよね。
インパクトがあるので、商品名を覚えていなくても「あの人の顔のやつ、買ってきて!」というようなシーンが容易に想像できます。
「顔」を使うには注意点もあります
人物写真は好感度が下がる?
商品パッケージに人物写真を使う例はなぜ少ないのか。人物写真に良い印象を抱かない消費者が多いからだ。
日経クロストレンド「商品パッケージに人物写真を載せると好意度が低下するワケとは?」
このように、人物写真を使うと好感度が下がるというデータもあります。
確かに人物の写真までいくと何となく品の良さがなくなるような、やりすぎな感じがします。
結果、デフォルメされたシンプルなイラストが良さそう
顔を使ったパッケージデザインを作るときは、かんぴょううどんや白クマラーメンのように、極力余計なデザインは排除して顔のイラストをシンプルに見せるのが良さそうです。
心理的な効果をうまく使えば、目を引くパッケージができることがわかりました。
顔のモチーフ、ぜひパッケージ案の一つとして取り入れてみてはいかがでしょうか。